神の愛を伝えたい・・・

シルバーバーチの霊訓より

遠いと思うから遠い

 別に他人に公言しなくてもいいから、ただ知っておいてほしいのです。というのも霊的真理は役立つからです。知っているだけで得するからです。

 ・・・と書いておきながら一抹の後ろめたさも感じます。知識には責任がともない霊的真理を知って得した人には、それを活かして用いる責任が生じるからです。とはいえ本当に知った人は、必ずや行動に活かしていかないではいられないはずだとも思っているのです。

 孤独のうちに死期がせまり不安に陥る人々のために臨床宗教師と呼ばれる活動があるということをはじめて知りました。死後のことについて知らず、そのために苦しむ人があまりに多いのが現実なのです。その知識さえあればなにも他人に頼らなくても、また人生の終わりの時だけでなくても、孤独をものともせず充実した生き方ができるのです。

 霊的真理を知るか知らないかで、実は大違いなのです。

 私たちは目に見える地上世界に暮らしつつ、同時に霊界に属しています。死別した肉親やペットたちも決して遠い手の届かない世界へ行ってしまったのではありません。私たち自身が遠いと思うから遠くなり、見えないと思うから見えなくなってしまっているだけなのです。

「地上世界も霊的な世界の一部です。なぜかというと、霊の住む世界はぜんぶが重なり合っているからです。宇宙に存在する生活の場のすべてが互いに重なり合い融合しあっており、霊界とか幽界とか物質界というのは一つの宇宙的生活の違った側面をそう呼んでいるだけです。」

 霊的真理を知ったなら、どんなに天涯孤独の人であってもそれ故に苦しむことはなくなります。我が人生の目的を見出し役割を知り、そればかりか常に導きが得られるのだとの安心を手にするからです。

「(霊的真理を知って)一番大きな違いは、自分が一人ぼっちでいることは絶対にないということを知ったことです。いつどこにいても霊の世界からの愛と友情と親愛の念を受けているということです。最善を尽くしているときには必ず霊界からの導きの力が加わっていること、あなたのもっているものから最善のものを引き出し、あなたの人生から最善のものを学び取ってくれるようにと願っている、友愛と親切心と協力精神に満ちた霊の存在がまわりにいてくれているということです。このことがスピリチュアリズムがもたらしてくれる一番ありがたいことです。このことを知っただけでも、それを知らない人より幸せだということになります。」(「シルバー・バーチの霊訓7」8章)

 世界がこれから超高齢孤独社会になっていくにあたり、霊的真理の知識はますます必要不可欠になっていきます。