神の愛を伝えたい・・・

シルバーバーチの霊訓より

すべての人が語り手となる

 霊媒という言葉があまり好きではなくて、要は真理の語り手と捉えたほうがしっくりくるのです。霊的真理が常識となった世界、つまり未来のあるべき世界となった暁には、わざわざ霊媒などといって特別視することはなくなるでしょう。すべてのひとが高次元の世界から導きと力と励ましを得て、それを同胞とシェアする社会になるのですから。

 今日からトニー・オーツセン編集の第9巻に入っていくのですが、冒頭でシルバーバーチ自身がこう語っています。

「私は実はインディアンではありません。あるインディアンの幽体を使用しているだけです。それは、インディアンが地上時代に多彩な心霊能力をもっていたからで、私がこのたびの使命にたずさわるように要請された際に、その道具として参加してもらったわけです。私自身の地上生活はこのインディアンよりはるかに古い時代にさかのぼります。

 このインディアンも、バーバネルが私の(地上における)霊媒であるのとまったく同じ意味において私の霊媒なのです。私のように何千年も前に地上を去り、ある一定の霊格を具えるに至った者は、波長のまったく異なる地上圏へ下りてそのレベルで交信することは不可能となります。そのため私は地上において変圧器のような役をしてくれる者、つまりその人を通して波長を上げたり下げたりして交信を可能にしてくれる人を必要としたのです。

 同時に私は、この私を背後から鼓舞し、伝えるべき知識がうまく伝えられるように配慮してくれている上層界の霊団との連絡を維持しなくてはなりません。ですから、私が民族の名、地名、あるいは時代のことをよく知っているからといって、それは何ら私のアイデンティティを確立することにはなりません。それぐらいの情報はごく簡単に入手できるのです。」

 上層界の霊団→シルバーバーチ→インディアン→モーリス・バーバネル→オーツセン→霊訓の読者。こういう経路で真理が伝わります。シルバーバーチ自身も霊媒ということができます。ということは霊訓の読者も、それで得た霊的真理を誰かにシェアするならば霊媒、つまり真理の語り手とすることができます。

「かくして私たちは、この世には誰一人、また何一つ希望を与えてくれるものはないと思い込んでいた人々に希望の光を見せてあげることが出来るのです。あなたも私も、そして他の大勢の人々が参加できる光栄な仕事です。」

 みなさんもぜひシルバーバーチの霊訓を通じ、この仕事にたずさわってみてはいかがですか。しかし注意しなければならないことがあります。

「それはおのずと、その責任の重さゆえに謙虚であることを要求します。その責任とは、自分の説く霊的真理の気高さと荘厳さと威厳をいささかたりとも損なうようなことは行わないように、口にしないように、伝達しないように慎むということです。」

 それが霊的であるかによらず、真理と信じることを語り伝えようとするとき、謙虚でなければならないのは、その真理が汚されるようなことがあってはならないからです。

 新しい年度の初めにあたって改めて心掛けたいと思います。