神の愛を伝えたい・・・

シルバーバーチの霊訓より

地上における霊的向上

 地上時代の人間は、幽体の上にさらに肉体をまとった状態で生きていますから、自然と考え方モノの捉え方が物質偏重になりますが、だからといって幽体が完全にそれに縛られてしまうわけではありません。

 つまり、肉体の死を迎える前、地上にいながらにして幽体を向上させていくことができるのです。霊的真理では生きる目的について霊的成長、霊的成長と繰り返し当たり前のように言いますが、もう少し人口に膾炙した言い方をすると人間的人格的成長のことであり、それは肉体の状態はそのままに中身の幽体の方が不純物から解放されて霊体に近づいていくことではないかと思います。

 地上と幽界、霊界は完全に仕切られているわけではなくただ一つの宇宙における側面、状態の変化ですから、あの世からお迎えがくるのを待つまでもなく、行こうと思えば行けないこともないと考えることもできるのです。

「他界直後の世界は地球のすぐ近くにあり、ものの考え方がきわめて物質的な男女が集まっていますから、思念の表現もきわめて土臭く、考えることがすべて物的感覚によって行われます。(中略)ですが幽界の生活にも段階があり、意識の開発とともに徐々に、着実に、土臭さが取れていきます。そして生命というものが物的なすがたを超えたものであることが判り始めます。そして自覚が芽生えると次第にそこの環境に反応しなくなり、いよいよ本当の霊の世界での生活が始まります。こうして死と誕生(に゙相当するもの)が何度も繰り返されるのです。」

「自然に成長し、自然に進化していくのです。程度の低い要素が高い要素にその場を譲っていくのです。何度も死に、何度も誕生するのです。幽体は肉体の死と同じ過程で失われていくのではありません。低級なものが消えるにつれて浄化され精妙になっていくのです。それが幽体の死です。」

 物質偏重から解放されて、地上時間からも自由になって、霊的陶冶を志すことは今すぐにでも始められるのです。

(「シルバー・バーチの霊訓4」5章)