神の愛を伝えたい・・・

シルバーバーチの霊訓より

すべてを愛でつなぎなおす役割

 人間以外の動物は摂理違反を犯さないという話を聞いた(ような)ことがあります。人間ほどの自由意志が無い分だけ、摂理通りに活動せざるをえないからです。大きいリスクを犯さない分、大きく成長することもなく地道にゆっくり成長し続けています。人間はというと霊長類の筆頭であるにもかかわらず摂理違反をしっぱなしです。大きな自由意志が与えられそれが様々な欲望、思惑にひっぱられるままに動くので、なかなか摂理の歩みに落ち着くことができません。それで大きな苦しみを背負うことになってしまうのですが、それを克服して摂理の歩みを取り戻すことで大きく成長できるというメリットも与えられています。

 なぜ人間には他の動物に見られない大きな自由が与えられているのでしょうか。神はそこにどのような意図を込めたのでしょうか。

 神のことを神様として人間のようなイメージを抱く人は今の時代どれくらいいるかわかりませんが、もちろんそんなのは神ではありません。神は法則であると霊訓の中では説いていますが、それはすべての存在の中に常に分かちがたく結びついているということでもあります。見た目はバラバラで混沌とし、あるいは荒涼とさえしている世界に神はしっかり存在しています。そのことを再確認し、神の愛によってすべてをつなぎなおすことが人間に期待されていて、そのような特別な役割を果たすため自由意志が与えられているのだと考えることはできないでしょうか。

ナザレのイエスが”神の御国は汝自身の中にある”と述べたのは寓話ではなく事実を述べたのです。神は全生命の中心です。宇宙は神が内在するがゆえに存在しているのです。地上のあらゆる存在物も神が内在するからこそ存在しているのです。あなた方もミニチュアの神なのです。あなた方の心がけ次第でその内部の力が成長し、発展し、開花するのです。その成長の度合いを決定づけるのはあなた方自身です。他の誰も代わってあげることはできません。それが地上生活の目的なのです。」(「シルバー・バーチの霊訓6」11章)

 丁寧に生きようとする心がけ、それは周囲の存在をひとつひとつ神の愛で包み、つなげていく心がけでもあるように思われます。