神の愛を伝えたい・・・

シルバーバーチの霊訓より

内部の生命力は世代を超えて旅する

 あまりにつらい環境に置かれた子どもは、今此処にいる自分ではない他の人格に成り変わることでその場を耐え忍ぶと聞いたことがあります。大人でももう少し緩やかな形で他の人格を想像しながら過ごすことで楽に生きられるというのはあると思います。ファンタジー小説の主人公に思いを馳せたりすると苦しい現実から逃避行できます。

 霊の教えにおいてはそのような現実逃避ではありませんが、今此処の小さな自分だけに囚われることのないように霊的視野、真理の視点を持つように促しています。

「自我を一時的に潜在意識にコントロールさせ、それをきっかけにして内部の生命力とのつながりをより緊密に、そしてより強くさせることを目的とした内観法がいくつかあります。それが次第に深まれば霊界からのインスピレーションを受けることも多くなります。」

 内観法自体は各自が自分なりに見出していくべきものということですが、強調したいのは方法をあれこれ考えることではなく仕組みを理解することです。ふだん私達が意識している今此処の自分というのは小さな自我、ペルソナ、本来の自我から放たれ地上生活を調査する使命を帯びた探査船のようなものだということです。子機なのです。子機自身が自分を母船と信じて本当の母船と連絡を絶ってしまったら漂流することになります。霊的真理に目覚める前の多くの人がそのような状態なのです。

 子機自身刃折れ矢が尽きるまで孤軍奮闘することは必ずしも使命ではありません。そうなる前に母船との連絡を思い出して欲しいのです。

 小さな自我の内部の生命力は、大いなる自我との連絡通路でもあります。大いなる船は世代を超え次元を渡って永遠に旅し続けます。本来の自分とはそういうものだ、ということを知っていれば地上の波風に負け将来に絶望したりする必要もないことがわかるのです。(「シルバー・バーチの霊訓1」9章)